ナチュラルヒーリングPhoto/AT.迦楼羅のPhoto&エッセイ

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「ハシピロコウ」

いくらなんでも写真のコイツとは散歩の途中で出くわしたりはしない。
もし散歩道の脇にでも立っていようものなら、飛び上がって驚くことになるだろう。。

実は写真のコイツというのは神戸動物王国にいる、ハシビロコウだ。
このハシビロコウというのはペリカンの仲間で、アフリカ中央部の熱帯で暮らす鳥だそうだ。

神戸動物王国の広い温室の中、距離はあるが網も格子もなく同じ空間にこの大きな珍しい鳥と一緒にいる、というのが新鮮な体験だった。
そこでは、ハシビロコウだけではなく、大小いろいろな鳥や、小さなサルなども同じ空間にいる…どころではなくこちらの足もとを駆けずり回っていたりしたのだった。

もちろん本当の「自然界」では檻も柵も網もないところに人も鳥獣も入り混じって暮らしているのではあるが、まさか無警戒に人間の近くに寄って来て足もとを走り回ったりするようなことはありえないのだから、こうした施設に飼われている動物たちはずいぶんと人間を信頼するように、それこそ餌付けされ手懐けられているというわけだ。
素直に人に懐き馴染む動物たちのかわいさけなげさということも思うが、そのようにしつけお世話する人たちの努力や苦労というものも、たいへんなものだろうな、と思う。

そのような特別な施設はもちろん感動的な体験をもたらしてくれるのだが、それを知った上で、普段の身近な公園での散歩などについて改めて考えてみれば、交通費も無料、入園料もなしでまあまあそこそこの自然とのふれあいや動物たちを観察する体験などを得ることができるという意味で、「お得」なんじゃないかなと思えるのだった。

それにしても、もかしたらもう少しだけ環境や気候が今と違っていたならサギなどに混じって田んぼの脇や川にハシビロコウがいたのかもしれない、などと想像しながら散歩をすればいっそう楽しさも増すことだろう。

A.T.迦楼羅
ジオマンシー(ゲオマンシーともいう)占い、西洋占星術、易占いなど、世界各地に古くから伝わる占術の研究者であり、心理カウンセラー、エッセイストとしても多方面で活躍中。
スピリチュアルカウンセラー育代オフィス所属
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