LIFESTYLE/庭石

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この写真は、とある寺院のとある建物の裏側の庭の、庭石だ。
この庭石、どうも、達磨大師に見える。

見立てとして、体は左を向いていて衣の頭巾(フード)をかぶった頭があり、衣(オーバーサイズの着物)の中で腕を前に挙げ、座ろうとしているところ、という感じ。

仏画でよくあるぎょろ目の達磨大師さまは、頭巾(フード)をかぶっているし、達磨さんといえば「石の上にも三年」つまり座禅のイメージなので、「座ろうとしているところ」という連想だ。
人は座ろうとするとき、体のバランスをとるためと衣服を下敷きにしないために両腕を前とか横とかに挙げたりするよね。そんな風に、見える。

この見立てが正解かどうかはわからないが、お寺の庭というのはやはりどこか仏教的な趣があるものだ。
それは、例えば単に「放生池(ほうじょういけ)」というようなものがあったり、また庭自体が「獅子吼の庭」と名付けられていたりする場合もあれば、配された岩が何処か仏性を見いだしたように思えるものだったりする。
もしかしたら、見る人が見れば、何かの経典に表された思想や曼荼羅や何かを表現した樹木や池や石の配置だったりするというようなこともあるのかもしれない。

現に、有名なあの「石庭」などは、そうした宗教性・思想性を表現あるいは暗示したものとして知られている。
あのように極端で特徴的なものではなく、一見して普通のお庭に見える庭園にも、何か信仰心や観念を表すものが隠されているかもしれない。そう思いながら社寺の庭園を眺めつつ散策するのも、素直にただ美しさを鑑賞するのとはまた別の楽しみ方になるだろう。

A.T.迦楼羅
ジオマンシー(ゲオマンシーともいう)占い、西洋占星術、易占いなど、世界各地に古くから伝わる占術の研究者であり、心理カウンセラーとしても多方面で活躍中。
スピリチュアルカウンセラー育代オフィス所属
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